腰椎椎間板ヘルニアについて
このコラムでわかること
腰椎椎間板ヘルニアの自覚症状チェックリスト
腰椎椎間板ヘルニアのセルフチェック方法
手術が必要かどうかの判断基準
こじまクリニックでの多角的治療法
今回は腰椎椎間板ヘルニアの自覚症状・セルフチェック法・手術の有無・こじまクリニックでの治療法についてのコラムです。
日常の些細な動きで腰痛が増悪したり、お尻や太ももの裏に痺れが出る場合は腰椎椎間板ヘルニアの可能性があります。立てないほどの腰痛で仕事やスポーツが困難である場合はすぐに病院へ行かれると思います。
しかし、症状が比較的軽微であれば整形外科やぺインクリニックを受診せずに市販の痛み止めで我慢している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
腰椎椎間板ヘルニアは自然治癒する例もありますが、悪化してしまい排尿障害・排便障害を起こすと大変です。
そうなる前に腰椎椎間板ヘルニアの治療と対策をおこない、私生活の改善を考える必要があります。
腰椎椎間板ヘルニア自覚症状チェックリスト
□太ももの裏や足に違和感・しびれ・不快感がある
□座っていることが辛い
□長時間立っていることが辛い
□慢性的に腰痛がある
□前かがみになる家事・生活動作が辛い
(掃除機、炊事、洗濯ものを取り入れる、靴下を履く、顔を洗う、様式トイレから立ち上がるなど)
上記の項目が複数当てはまる方は要注意です。
腰椎椎間板ヘルニアのセルフチェック
腰椎椎間板ヘルニアは簡易ではありますが、チェックすることが可能です。
※注意点
腰椎椎間板ヘルニアを確定するものではありません。
精査にはMRI、レントゲンなど画像所見で確認する必要があります。現在ではMRIが最も無侵襲で精査できます。
すでに痛みが激痛で立って歩くことも困難な場合は、セルフチェックはしないようお願いいたします。悪化の恐れ可能性があります。
①立位前屈テスト
立った姿勢のまま前屈します。
腰椎の椎間板は前屈動作で刺激されやすいです。逆に腰を反るような後屈動作では刺激されにくいです。
椎間板ヘルニアが疑われる場合は前屈時に腰痛が増悪したり、太ももや足先にしびれが出現します。
② SLRテスト 下肢伸展挙上テスト
仰向けになり、片方の足の膝を伸ばしたまま挙上させます。
正常であれば、70度以上は痛みなく挙上することができます。
坐骨神経の領域に異常がある場合は、70度以下、ひどい場合は30度も痛み・しびれが生じて挙上が困難になります。
もしも腰椎椎間板ヘルニアと診断されたら手術が必要か?
医師から腰椎椎間板ヘルニアと言われて、手術をした方が良いのか悩んでいる方が多くいらっしゃると思います。こじまクリニックでも、そのようなお悩みのご相談をよくお聞きします。
腰椎椎間板ヘルニアと診断されても必ずしも手術は必要でありません。
歩けないほどの痛みがある場合は手術を検討した方がいい場合もありますが、腰痛や神経痛がコントロール可能であれば保存療法を続けていく選択肢もあります。
腰椎椎間板ヘルニアによる痛み・症状とは?
腰椎椎間板ヘルニアは、神経痛を主訴とします。
一般的には腰痛と坐骨神経痛が多くみられ、お尻から太ももの裏、ふくらはぎ、足先まで神経痛を起こします。
神経痛はヘルニアによって神経が圧迫されることで起こりますが、腰痛はその限りではありません。
腰椎椎間板ヘルニアの時に感じている腰痛は、筋肉の緊張、筋力不足、筋肉のコリ等が原因のひとつなっている可能性があります。
腰椎椎間板ヘルニアと筋肉のコリ
お先に、簡単にですが腰椎椎間板ヘルニアによる神経痛の説明をします。
腰椎は前屈(前かがみ)の姿勢によって椎間板を押しつぶす力が掛かります。
椎間板が潰れてしまいその中身である髄核(ずいかく)という組織が飛び出て神経を刺激することで、坐骨神経痛などの症状を起こします。坐骨神経痛は腰から臀部、太もも、ふくらはぎから足先までに至ります。
腰椎椎間板ヘルニアを患ってしまう方の多くは日常的に腰椎に過剰な負荷がかかってしまっていることが原因になります。この過剰な負荷は椎間板だけではなく、筋肉にも掛かっています。神経の圧迫と並行して、背中・腰・殿部の筋肉が硬くなり痛みやだるさを起こしていると言っていいでしょう。
筋肉のコリ・腰痛の症状や原因については下記のコラムもご参照ください。
腰椎椎間ヘルニアを対処せずに放っておくとどんどん悪化し、痛みでストレッチや軽い運動すら困難となり、ご自身でセルフケアを行うことも辛い状態となってしまいます。早期に神経痛に対する治療と並行して筋肉のコリや硬さを改善させていくことも重要です。
腰痛やしびれがあり、診断上では椎間板ヘルニアだとしても、神経痛がコントロールできる範囲であれば筋肉のコリを改善することで痛みがかなり楽になることもあります。そうなれば、手術をせずに済みます。
不良姿勢を改善し、椎間板への負荷が軽減することで自然治癒可能性があります。
手術を検討するにはそれからでも遅くはありません。
こじまクリニックでの腰椎椎間板ヘルニアに対する治療法
神経痛に対しては神経痛ブロック注射を施行します。日を分けて数回神経ブロック注射を行ない、経過をみていきます。
こちらの神経ブロック注射のコラムもご覧ください。
神経ブロック注射とは? ブロック注射治療を受けるかお悩みの方へ
神経ブロック注射と並行して、姿勢の改善や筋肉のコリを解消させるための治療をおこないます。マッサージ療法、手技療法、鍼灸療法、運動療法などを患者様に合わせておこないます。腰痛や神経痛がひどい場合、体を動かすこともできないため、鎮痛のためのマッサージや鍼灸が鎮痛に効果的である場合があります。
まとめ
腰椎椎間板ヘルニアは自覚症状とセルフチェックでおおよそ予測をすることは可能です。
腰椎椎間板ヘルニアは必ずしも手術が必要ではありません。
症状の強さ、生活への影響、治療効果なども加味したうえで検討するのが良いでしょう。
痛みのコントロールが可能であれば、悪化しないように神経痛、体の柔軟性、姿勢、筋肉のコリなどを改善することで悪化を防ぎ、自然治癒を待つのもひとつです。
神経痛を主訴としますが、筋肉のコリによる腰痛などが重なり合わさっていることが多いです。
こじまクリニックでは腰椎椎間板ヘルニアに対して多角的な治療法をご提案させていただきます。
お困りの方はお気軽にご相談ください。
コラム監修医師
こじまクリニック 院長小島 研太郎
「こじまクリニック」の診療科・所在地・電話番号などは下記をご覧ください。
所在地
- 診療科:ペインクリニック・整形外科
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