院長コラム

SGBと手技療法で改善した胸郭出口症候群の症例

星状神経節ブロック(SGB)と手技療法で改善した胸郭出口症候群

プライバシーに関するお知らせ

本コラムでは、患者さんのプライバシーを尊重し、個人情報や特定できる情報は一切含まれておりません。年齢や性別などの詳細も伏せております。ご了承ください。

症状

左後頚部、左前頚部のだるさ・不快感、鈍痛、左胸と左上腕にだるさ・不快感が主症状の患者様が来院されました。レントゲン上では軽度のストレートネックであることがわかりました。仕事中や疲れがたまると症状が増悪するということで、胸郭出口症候群(斜角筋症候群)、交感神経の影響で血流が悪化していることが考えられました。

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手のしびれや痛みは胸郭出口症候群かも?専門医による解説と治療法

治療法

星状神経節ブロック、手技療法を組み合わせた治療をおこないました。
星状神経節ブロックで交感神経の興奮を抑え、斜角筋の緊張緩和には手技療法を併せておこないます。

治療法の説明

星状神経節ブロックで交感神経の興奮を抑え、血流を改善させる。

 

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星状神経節ブロックの効果とリスク:痛みの治療法を専門医が解説

手技療法

斜角筋群、胸鎖乳突筋にアプローチをかけて筋緊張を緩和させ、腕神経叢への負荷を解消させることを目的とする。

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手技療法

治療の経過

星状神経節ブロック後、後頚部の症状に大きな改善がみられましたが、前頚部から胸部と上腕にかけての症状に対しては反応が出ませんでした。
ブロック後でも斜角筋や胸鎖乳突筋の緊張が著名であったため、手技療法での施術も併用。手技療法後は症状が一時的に緩和されました。
星状神経節ブロックを打ったことで、交感神経の興奮が原因の症状だけではなく、斜角筋や胸鎖乳突筋といった筋肉の過緊張が別の原因で存在していたことがわかりました。
筋肉の緊張は生活習慣や姿勢改善など根本的な問題も内包しているため、一時的に緩和しているに過ぎず、今後は運動指導も併せて治療を続けていく必要があります。

結論

この症例から学んだことは、症状に対して多角的なアプローチをおこなうことも効果的ということです。
星状神経節ブロックを施行したことで、改善した症状と残存した症状がはっきりとわかりました。残存した症状に対して、再度神経ブロックを試みるのもひとつですが、別の視点からアプローチをかけることも良いです。
こじまクリニックでは、神経ブロックだけではなく、手技療法、鍼灸治療などを組み合わせて治療をすすめていきます。今後も最善最適な治療を提供できるように努めてまいります。

コラム監修医師
こじまクリニック 院長 小島 研太郎


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所在地

診療科:ペインクリニック・整形外科
〒554-0013 大阪市此花区梅香1丁目21番12号
TEL:06-6466-1717

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