首の痛み・首こりとは
このコラムでわかること
首の痛みや首こりの原因
外傷や寝違えによる首の痛み
ペインクリニックでの治療方法
慢性化を防ぐセルフケア方法
主に首の後ろから後頭部、首の鎖骨側にかけて痛みやコリを感じます。
最初は首や肩が凝ったような症状から、次第に痛みを感じるようになります。
首の痛みは、症状や神経症状によって様々な原因が考えられます。症状が重い方は、頭痛、吐き気、指先のしびれ、手先の冷え、腕のだるさといった首から離れた部位に症状を呈することがあります。
首の痛み、首こりの原因
②外傷
③寝違え
ほとんどの首の痛みや首こりは①~③が原因となることが多いです。
また、放っておくと慢性化しやすいです。
①首の使い過ぎによる首の痛み・こり
最も多い首の痛みやこりの原因です。これはほとんど「肩こり」と似たような原因です。
首の筋肉の一部は、肩甲骨や背中から頚椎、頭骨に向かって付着しています。
そのため、肩こりで凝るような筋肉が原因になりやすいです。
肩こりのコラムに詳しく記載していますので、ご参照ください。
斜角筋による肩こり・首こりの原因と治療法:専門医が解説する効果的なアプローチ
また、ストレートネックの方は首の筋肉にかかる負担が通常よりも大きくなるため、首の筋肉がコリやすいです。
外傷による首の痛み
首の外傷といえば「むち打ち損傷」です。むちうちとは病名ではなく、外傷性頚部症候群、頚椎捻挫の俗称です。
むちうちとは、交通事故の追突、ラグビーなどスポーツ中の事故によって首が鞭のようにしなり、筋肉、靭帯、骨、神経を損傷するものをいいます。
軽度であれば一時的な首の痛み、こり、だるさ等で済みますが
重症の場合は、神経の根っこや脊髄を損傷することで重篤な症状を起こします。
どのような外傷であっても、首の外傷は放っておくと危険ですので症状の有無に関わらず受診しましょう。
寝違え
寝違えとは、起床時に首の後ろから肩にかけて痛みが出るものをいいます。「寝違え」という病名ではありません。
痛みがある方に首を動かすと痛みが増悪することが多く、首を動かせないほどに痛むこともあります。
寝違えの原因にはいろいろな意見がありますが、画像検査に異常がないものが一般的です。
考えられるものとしては、睡眠中の姿勢による血流障害、筋肉の過緊張、頚椎を痛めた、神経の圧迫などがあります。軽いものなら、数時間~数日で治りますが、長引くことも珍しくありません。念のために受診することを推奨します。
首の痛み、首こりの他の原因
慢性的な症状の方は、以下のような疾患である可能性があります。
胸郭出口症候群 頚椎椎間板ヘルニア 頚髄症 脊柱管狭窄症
後縦靭帯骨化症 脊髄症、関節リウマチなどが疑われます。
首の痛みやこりを放っておくと、慢性的に首や肩の凝りに悩まされるだけではなく、腕や指先が痺れて使いづらくなり、日常生活や仕事に支障をきたす恐れがあります。
ペインクリニックでの首の痛み、首こり治療方法
しびれ、痛みが強い場合は神経ブロック注射が有効です。
一度で改善するものではなく、週1~2回のブロック注射で経過を診ていきます。
神経ブロック注射を行なうべきかどうか、しっかりとカウンセリングして治療方針を決めさせていただきます。
以下の神経ブロック注射が有効です
星状神経節ブロックの効果とリスク:痛みの治療法を専門医が解説
トリガーポイント注射の効果と治療法:筋肉の緊張を緩和する方法
神経ブロック注射を用いない治療法
首の筋肉のコリ、緊張によるものは、鍼灸療法、手技療法、マッサージ療法、運動療法も効果的です。
神経ブロック注射と鍼灸療法、手技療法を併用した治療も可能です。慢性的な筋肉のコリや筋緊張は多角的な治療がより効果的です。
首の痛みや首こりは、根本的な姿勢や生活習慣を改善させなければ、何度も再発して慢性化します。
姿勢を改善させるようなトレーニングを継続することや筋肉のケアを定期的に行うことが大切です。
まとめ
首の痛みや首こりの多くは、日常生活やお仕事による使い過ぎ、寝違えによって起こります。
交通事故やラグビー等の激しいコンタクトスポーツによる事故による外傷・むちうち損傷は、すぐに受診して検査を受けましょう。
指先にしびれ、腕のだるさ、首に強い痛みが見られる場合は、頚椎椎間板ヘルニア、脊髄症、関節リウマチ等の疾患である可能性があるため、一度医師の診断を受けましょう。
神経ブロック注射は肩こりに効果があります。症状や部位にあわせて星状神経節ブロック、トリガーポイント注射が有効です。鍼灸療法、手技療法、運動療法も併用して行うことも首の痛み、首こりに効果的です。
首の痛みや首こりは、慢性化しやすいため、日ごろからケアをすることが必要です。
当院では、ペインクリニックとして痛みを治療するだけではなく、再発予防まで治療プランを練らせていただきます。
お気軽にご相談ください。
コラム監修医師
こじまクリニック 院長小島 研太郎
「こじまクリニック」の診療科・所在地・電話番号などは下記をご覧ください。
所在地
- 診療科:ペインクリニック・整形外科
- 〒554-0013 大阪市此花区梅香1丁目21番12号
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